彼女の愛すべきドビュッシー

彼女は、

僕の知らないクラシックの曲を弾いた。

曲は、

クラシック・・・だと思う。

彼女は、

ノリノリだった。

めちゃくちゃ楽しそうに、

クラシックを弾いていた。

クラシックって、

もっと厳かで、

重みがあって、

眠くなる。

そういうものだと思っていた。

でも、

彼女のクラシックに、

不思議とひきこまれた。

時間を忘れた。


一曲終わると、

彼女はこっちをみて、

うせろ、

という顔をした。

そおっと。

僕は教室を後にした。