それから千尋は、部屋のソファーにあたしを座らせると、昨日のように台所に行ってしまった。
グラスを持って戻ってきた千尋は、テーブルにグラスを置くと、あたしの隣に腰を下ろす。
「はい、どーぞ♪」
「あ、ありがとう…」
あたしはさっきのことから、千尋の顔を見る事が出来なくなっていた。
ただ…、千尋が喋る度に、心臓が跳ね上がる。
「ねぇ、美羽ちゃん?」
ドキッ
ほらまた…、千尋の声を聞くだけで、ドキドキするんだ。
「………っ」
心臓……止まれっ
あたしが黙って俯いていると、千尋が覗き込んできて
「美羽…こっち向いて?」
あたしの顎を持ち上げる。
「〜〜~っ」
「顔真っ赤」
そんな茹でだこのように真っ赤になったあたしの顔を見て、千尋は口元を抑えながら笑った。
「笑うな〜っ!!」
「ごめん。…つい、可愛くて」
「か、可愛いとか…軽々しく言わないの!!」
きっと誰にでも言ってるんでしょ!!
あたしはチクリと傷んだ胸に違和感を感じながら、プイッと顔を背けた。
すると千尋は、急に笑うのをやめて…
それに気付いたあたしは、千尋に視線を戻す。
