そして次の瞬間、
「天宮お前…よくやった!」
吉成ティーチャーは、涙を流しながらあたしの手を握った。
この手は何?What?
「中学で覚えたものを今もちゃんと覚えてくれているとは…、先生感激だ!嬉しいよ!
古文は難しいから、みんなすぐに忘れちゃうんだよなぁ…」
こ、これはなんと…
あたしの素晴らしい記憶力が、吉成ティーチャーを泣かせてしまったようだ。
勝った。勝ったよお母さん。
あたしは机の下で小さくガッツポーズをした。
ーーーが、
「けどーーー
それはそれ。これはこれなんだよ、天宮」
それはそれ?これはこれ?
「と、言いますと…??」
「平家物語と枕草子の冒頭を覚えていたのは感動した。けどーー
授業を聞いてなかったことに関してはだな…、天宮が平家物語の冒頭を覚えてようと、枕草子の冒頭を覚えてようと関係ないんだよ。わかるか?
よって!天宮には、罰としてあることをしてもらう!以上だ!」
ーーーチーン。
