あたしのタイプがバレた…じゃなくて、
授業そっちのけで、長○剛さんのことを考えていたことがバレた。それも先生に。
「いやあのですねぇ…、これにはちょっと深い訳がありまして。
ーー決して、先生の授業を聞いてなかった訳じゃありませんよ??とってもわかりやすい授業でした!!」
あたしはとびきりのスマイルでそう言ってみせた。
「ほうほう。なら今はどのページのどの部分を読んでいたかわかるか?」
すると先生は、あたしの嘘を見透かしたようにニヤリと笑う。
……墓穴掘ったよ、自分。
素直に謝って、次から気を付けますって言った方が良かったかもしれない。
クスクスと笑うクラスメイト達を見て、あたしはなんだか恥ずかしくなる。