するとキラキラボーイはクスッと笑って、あたしにそっと近寄ると
「……ここ」
あたしの胸元を指しながら、耳元でそう呟いた。
「………っ」
赤くなった顔を隠すように胸元を確認すると、今までモヤモヤしていたものが消えていく。
「……刺繍??」
「そう、刺繍。思いっきりフルネーム書いてあるじゃん♪」
そう、胸元にあったのは名前の刺繍。
ここの学園の体操服には、胸元に名前の刺繍が入っているのだ。
「なーんだ、そんなことですか。
……てっきりあたし、超能力でもあるんじゃないかと思ってましたよ??」
いやでも、こんなにキラキラした人が超能力まで使えたら怖いかも。
「超能力なんかより…、誰でも従える王の力のほうが、俺はいいと思うけど?」
まーた始まったよ、王がなんちゃらって話。
「本当にあるんですか、そんな力??」
あたしは疑いの眼差しをキラキラボーイに向けてみせた。
「試してみる…?」
なんだかとっても、嫌な予感がするのですが…
