ボスッ 予想していたものとはまるで違う音に驚いて目を開ける。 足は…、まだ宙に浮いているっぽい。 そしてふんわりと鼻を擽る甘い香りと腰の違和感… これは何だろう?? それよりあれ?痛くない。 階段から落ちたはずなのに…痛くない。 もしかして何?もうここは天国なのですか?? でも、 目の前に見えるのは…、あたしのよく知ってる学校の廊下な訳でーー 「いつまで抱きついてんの?あ、誘ってるとか??」 すぐ隣で聞こえた声に、あたしの背筋がゾクリと震えた。