左足が、階段を踏み外した。 やばい、落ちる… そうは思ったものの、体は既に宙に浮いていて、あたしにはもうどうにも出来ない状態。 出来るとするならば、どういった体勢で落ちるかを考えることくらいだ。 このまま落ちたら床に顔が直撃するだろう。 きっと鼻の骨なら簡単に折れて鼻血ブーだ。 頭なんて打ったら死んじゃうかもうかもしない。 あぁーー そうだ、そう… 顔と頭の衝撃がなるべく軽くなるように、両腕を前に出せばいい。 腕なら折れても何とかなるだろう。