2年生になった。
沼倉先生は、また1年生の担当になり
私たち2年生とは関わりがなくなってしまった。
それでも私の気持ちは変わらないどころか
増していく一方だった。
毎日交わす言葉もなく
ただただ姿を眺めるだけだった。
たまに「おはよう」「さよなら」
の2言を交わすだけ。
他愛ない話さえも出来なかった。
2年生中盤、調理実習の日
課題はマドレーヌ。
甘いのを食べれない私は
全くといっていいほど楽しみじゃなく
同じ班のメンバーは男子のみ。
黙々とひとり黙りながら作っていたとき
家庭科の先生が
「家に持って帰ることは禁止ですが、
職員室などにはおすそ分けしてあげてね」
という言葉のあと、
私はすぐに先生が浮かんだんだ。