不思議の国の河野くん



「はい、福田遅刻」


どうにか2限目の受験にはこれたみたいだ。




みんなにクスクス笑われるなかで、端っこの後ろの方にある席に座った




「寝坊?」


前の席に座っていた、友人の



山本 希美


が話しかけてきた




「しっ鹿が…」



「鹿?」




ガチッ



後ろのドアを開こうとする音がした。


でも、さっき私が入ったあとに鍵を何となく閉めてしまった



ちょっとすると、前のドアがガララッとあいた




全員そこにたっている人物をみた





鹿。





「シカァアアアアアアアアアアアアアア」





朝ぶつかったあの人だ。