不思議の国の河野くん


まさかの。




せめてイケメンであって欲しいと目を開けたら



そこには、鹿の被り物して黒いマントをまとい、手にお弁当を持っている謎の人物が。




ヤバいものに当たってしまった。




私が当たったというか、体当たりした人は

吹っ飛んでこけてしまっていた。




すみません、大丈夫ですか?と訪ねたら



謎の人物は手に持っていた弁当を確認していた




鹿の被り物の人物は、ふー、と落ち着いて



「ゆで卵がかけてしまった程度だが、問題ない。」



私はあなたの弁当じゃなく、あなた自身の心配をしていたのだけれど



どうやら、全然いけるらしい。




「君こそ、何で食パンを加えていないんだい」



ほっとけやい




なぜか鹿に怒られたが



流石に遅刻しすぎてはまずいから


頭だけ下げて、駅に向かった。