田崎の過去の話だとわかり、 田崎を落ち着かせる ように優しく言った。 なかなか話し出さない 田崎を、あたしは待った。 そして田崎は、口を開いた。 「俺の人生狂ったのは、 母さんが死んだときから。」 それからの事はなぜか あまり覚えていない。 頭がクラクラするほど 泣いているあたしを、 田崎が家に送ってくれた。 涙が止まらなくて、 歩くのがやっとだった。 それだけは覚えている。 気がついたら自分の部屋の ベットに仰向けでいた。