そこには、ネックレスを 大事そうに握りしめて 目をつむる田崎が。 「田崎…。」 はっと顔を上げた田崎。 「わ、わりぃ。 …あの、ホント、 さんきゅー。」 「…うん。」 あのネックレスがどうして そんなに大事なのか、 関係ないあたしには 知る由がない。 田崎とは、 〝無関係〟だから。 あたし達は近くの コンビニへ行き、菓子パンを 買ってまた田崎の好きだという あの場所へ。 「ね。なんでネックレス 付けないの?」