「…ッなぁ!やっぱもういいわ。
探すのやめよーぜ。
メシ食お!腹減ったしょ?」
「も、なにさっきから!
平気!見つけてからで。
つか、急に優しくなって…
きもぉ。」
田崎があまりに泣きそうな顔で、
冗談を言って笑わせたかった。
でも、田崎は笑わない。
怒りもしない。
「いーよ、もう。
諦めついたし。
つか、フツーの人間なら
もう諦めるだろって!
なに食う?おごってやるよ。」
「だから、いらない!
後でおごってもらう。
ね、探そ?絶対見つかるってば。」
「だから、いいっつてんの!」
「…た、たさ…」
「…なんで諦めねーの?
もう見つかんねーよ。
諦めろよ!!」
下を向いて頭をぐしゃっと
した田崎。
その声は悲しい。
