久しぶりに 京香 って呼ばれた。 なんで って、あの時も 言ったよね。 直人のネックレスを 探したとき。 「……っなんでじゃ ないよ…! 直人が好きだから…! それが理由だよ。」 『………』 溢れ出す言葉。 喉につかえなんて もうなくて、 ただずっと不安だった 心をそのまま言える。 「どうして。 どうして何も言って くれなかったのっ? ずっと苦しくて… 生きた心地なんか しなかったよ…! 今だってこれが 現実なのかわかんない。 夢かもって、恐い。 直人あたしは……!」