ただずっと、あたしと 向かい合うように立っている。 「たさ…あ違う、…直人?」 「……京香。」 「わっわぁあ!」 恥ずかしい! 呼んでる!下の名前で! 「んだ、その反応は。 ははっ。んじゃ、明日。」 「ん!うん!バイバイ!」 くるりと後ろを向き、 帰って行く直人。 あたしはその人が 愛おしくて、ずっと見ていた。