辺りも暗い。 どうにか篠原を立たせ、 支えながら家へ送る。 こいつもいつか、 俺を捨てんのかな。 過去について話したら、 そう思えてきた。 …なんで好きになったんだ。 いつか捨てられるかも しれないのに。 学習能力ねぇ、 ただのバカじゃん俺。 そんな俺の失望感は、 まったくの無駄だった。 家の前につき、 よろめく篠原を見てた俺。 篠原ん家は偶然、 今は誰もいないらしい。