きみに会える場所~空の上ホテル~

私はぐいっとお茶を飲み干した。

「ごちそうさまでした」

木箱のお盆の上に湯飲みを載せて、周りを見回す。

「いつもここでいろんな料理を作ってるの?」

「そうだよ」

「ちょっと歩いて見てもいい?」

「ああ、いいともさ」

私は物珍しさできょときょとしながら調理室を歩き回った。調理台とシンクの間は人がぎりぎりすれ違うほどの幅しかない。

調理台の上には、メモが四枚並んでいた。どれどれ、とのぞきこんだ。

「松本 博(マツモト ヒロシ) 様  鯛雑炊」
「佐々木 泰子(ササキ ヤスコ) 様 煮込みハンバーグ」
「日浦 愛(ヒウラ アイ) 様  ラズベリーパイ」
「東条 茂人(トウジョウ シゲト) 様 鮭の握り飯」