私はあわてて換気扇を回した。大差ないと思いつつも、腕を振り回して空気をかき混ぜる。
玄関に行くと、鍵を開けた。母さんが砂利の上をヒールで歩く音が聞こえたので、ドアを開けた。
「おかえりなさい」
「あら、ありがと」
母さんが大荷物を抱えて入ってきた。
「ちょうど『セミコロン』の雑穀パンが焼きたてだったのよ。お昼食べた?」
「あ、うん。ちょっとだけ」
「あらそう」
「でも、少しもらって上に持って行ってもいい? これから課題の続きをするから」
あわてて付け加えた。せっかく買ってきてくれたんだし、何より雑穀パンは私も大好きだった。少したってまたお腹がすいてきたら食べよう。
「ええ、いいわよ」
母さんは紙袋を開けると、上機嫌でビニール袋に入った雑穀パンを取り出して渡してくれた。
「紅茶を入れておくから、後で取りに来なさいね」
「はーい」
私はトントンと階段を上がって自室に戻った。
玄関に行くと、鍵を開けた。母さんが砂利の上をヒールで歩く音が聞こえたので、ドアを開けた。
「おかえりなさい」
「あら、ありがと」
母さんが大荷物を抱えて入ってきた。
「ちょうど『セミコロン』の雑穀パンが焼きたてだったのよ。お昼食べた?」
「あ、うん。ちょっとだけ」
「あらそう」
「でも、少しもらって上に持って行ってもいい? これから課題の続きをするから」
あわてて付け加えた。せっかく買ってきてくれたんだし、何より雑穀パンは私も大好きだった。少したってまたお腹がすいてきたら食べよう。
「ええ、いいわよ」
母さんは紙袋を開けると、上機嫌でビニール袋に入った雑穀パンを取り出して渡してくれた。
「紅茶を入れておくから、後で取りに来なさいね」
「はーい」
私はトントンと階段を上がって自室に戻った。

