おばあさんは、うーんと首をひねって考え込んだ。
「見かけないような物ねえ。さあて、あたしも野菜畑全部を見たわけじゃないからねえ。トマトとナスとブロッコリーの畝では特に何も気づかなかったけどねえ」
「一体あんた、何を探してるんだい?」
おばあさんは面白そうに私を見た。
「えーと、・・・・・・ごめんね。それは言わない約束なの」
言いながら、しまったなあと思った。せっかく力になってくれようとしてるのに、話を振った私が情報を出し惜しみしてるんだもんなあ。おばあさん、怒っちゃったかなあ。
「そうかい。約束なら、仕方ないね」
おばあさんは、さらっと受け流してくれた。
私は無言でうなずいた。約束。必ず見つけてくるからと大見得を切って出てきたんだから、休んでちゃいけないな。
「じゃあ、私、探し物の途中だから、もう行くね」
私は、立ち上がってスカートの土を払った。
「ああ、ちょいとお待ち」
おばあさんはほら、とコップを差し出した。
「こんな天気の日に、水も飲まずに探し回ってたらぶっ倒れちまうよ。まあ、一杯飲んでいきなよ」
「見かけないような物ねえ。さあて、あたしも野菜畑全部を見たわけじゃないからねえ。トマトとナスとブロッコリーの畝では特に何も気づかなかったけどねえ」
「一体あんた、何を探してるんだい?」
おばあさんは面白そうに私を見た。
「えーと、・・・・・・ごめんね。それは言わない約束なの」
言いながら、しまったなあと思った。せっかく力になってくれようとしてるのに、話を振った私が情報を出し惜しみしてるんだもんなあ。おばあさん、怒っちゃったかなあ。
「そうかい。約束なら、仕方ないね」
おばあさんは、さらっと受け流してくれた。
私は無言でうなずいた。約束。必ず見つけてくるからと大見得を切って出てきたんだから、休んでちゃいけないな。
「じゃあ、私、探し物の途中だから、もう行くね」
私は、立ち上がってスカートの土を払った。
「ああ、ちょいとお待ち」
おばあさんはほら、とコップを差し出した。
「こんな天気の日に、水も飲まずに探し回ってたらぶっ倒れちまうよ。まあ、一杯飲んでいきなよ」

