「私は、・・・・・・予約もないのにここに来ちゃった女子高生です」
ぎょろっとした目が更に大きくなった。
「あれまあ。そりゃ難儀だねえ。泥棒呼ばわりして悪かったね。あんた、ちょっとこっちへ回ってきな」
私はうなずいて顔を引っ込めると、すぐに畝の反対側まで走って行った。
そこには、麦藁帽子をかぶったおばあさんがしゃがみ込んでいた。私を見ると、口を大きく開けてにいっと笑った。田舎のおばあちゃんを思い出した。
私はおばあさんの隣に腰を下ろした。おばあさんは首から提げたタオルで汗をぬぐった。
「しかし、予約なしでホテルに来るなんて、どうしちゃったんだろうねえ」
「おばあさん」
「ん?」
「私がここに来たことには何か意味があると思うんです。例えばこの世界の誰かに呼ばれたとか」
「ははあ。RPGみたいなもんだね」
おばあさんがにやりと笑う。
私はまじまじとおばあさんを見つめた。
「すごい。おばあさん、RPGなんて知ってるの?!」
「ふふ。孫にね、前に買ってやったことがあるんだよ」
ふうん。私は感心しておばあさんの横顔を見ていた。
「・・・・・・で? どうするつもりなんだい?」
「実は、ある人のなくし物を見つけようとしてるの」
「ははあ。それでじっくりじっくり畑を見て回ってるんだね」
「おばあさん、この畑で普段絶対見かけないような物、見なかった?」
ぎょろっとした目が更に大きくなった。
「あれまあ。そりゃ難儀だねえ。泥棒呼ばわりして悪かったね。あんた、ちょっとこっちへ回ってきな」
私はうなずいて顔を引っ込めると、すぐに畝の反対側まで走って行った。
そこには、麦藁帽子をかぶったおばあさんがしゃがみ込んでいた。私を見ると、口を大きく開けてにいっと笑った。田舎のおばあちゃんを思い出した。
私はおばあさんの隣に腰を下ろした。おばあさんは首から提げたタオルで汗をぬぐった。
「しかし、予約なしでホテルに来るなんて、どうしちゃったんだろうねえ」
「おばあさん」
「ん?」
「私がここに来たことには何か意味があると思うんです。例えばこの世界の誰かに呼ばれたとか」
「ははあ。RPGみたいなもんだね」
おばあさんがにやりと笑う。
私はまじまじとおばあさんを見つめた。
「すごい。おばあさん、RPGなんて知ってるの?!」
「ふふ。孫にね、前に買ってやったことがあるんだよ」
ふうん。私は感心しておばあさんの横顔を見ていた。
「・・・・・・で? どうするつもりなんだい?」
「実は、ある人のなくし物を見つけようとしてるの」
「ははあ。それでじっくりじっくり畑を見て回ってるんだね」
「おばあさん、この畑で普段絶対見かけないような物、見なかった?」

