「つまり、たまたまだったわけだ。夜中にあそこにいたのは」
私は無言でうなずいた。
夕食後にカナタさんに管理室に呼ばれて、私は昨日の夜の出来事を話した。
ただし、レイの寝言や髪をなでたことは内緒だ。
カナタさんは思案顔で私を見ていたけど、やがてほっと息をついた。
「まあ、そんなところだとは思ったけど」
カナタさんはにっこりすると、私の頭をよしよしとなでた。
「美緒ちゃん、お疲れ。えらかったね。今日一日、ミスしなかったね」
私は弱々しくほほえんだ。ミスしたら、昨日の夜、レイの部屋に行ったことが間違ったことだったような気がしてしまいそうだったから、絶対にミスしたくなかった。
でもさすがに疲れた。頭は朦朧としてるし、体も砂が詰まってるんじゃないかってぐらい重い。試験勉強でもここまで頑張ったことないなあ。
「頑張った美緒ちゃんに、これあげる」
カナタさんが小さな包みをくれた。
「何ですかこれ?」
「プレゼント」
その場で包みを開けた。虹をモチーフにしたペンダントだった。昨日の夜、カタログに載ってたやつだ。気に入ってすごく長い時間そのページを見てたから、すぐにわかった。
「ありがとう。・・・・・・でも、いいんですか。もらっちゃって」
「うん。いいよ。おれ、女の子が喜ぶ顔見るの、好きなんだよね」
カナタさんがにっこり笑う。自分だって、一日働いて疲れてるはずなのに。
このペンダントだって、私がじっと見てたのを覚えてて、昨日の夜のうちに注文してくれたんだ。
いい人だなあ、カナタさんは。かっこいいし、大人だし、優しいし。
どうして、カナタさんを好きにならなかったんだろう。
っていうか、なんで、私はレイのことが好きなんだろう。
私は無言でうなずいた。
夕食後にカナタさんに管理室に呼ばれて、私は昨日の夜の出来事を話した。
ただし、レイの寝言や髪をなでたことは内緒だ。
カナタさんは思案顔で私を見ていたけど、やがてほっと息をついた。
「まあ、そんなところだとは思ったけど」
カナタさんはにっこりすると、私の頭をよしよしとなでた。
「美緒ちゃん、お疲れ。えらかったね。今日一日、ミスしなかったね」
私は弱々しくほほえんだ。ミスしたら、昨日の夜、レイの部屋に行ったことが間違ったことだったような気がしてしまいそうだったから、絶対にミスしたくなかった。
でもさすがに疲れた。頭は朦朧としてるし、体も砂が詰まってるんじゃないかってぐらい重い。試験勉強でもここまで頑張ったことないなあ。
「頑張った美緒ちゃんに、これあげる」
カナタさんが小さな包みをくれた。
「何ですかこれ?」
「プレゼント」
その場で包みを開けた。虹をモチーフにしたペンダントだった。昨日の夜、カタログに載ってたやつだ。気に入ってすごく長い時間そのページを見てたから、すぐにわかった。
「ありがとう。・・・・・・でも、いいんですか。もらっちゃって」
「うん。いいよ。おれ、女の子が喜ぶ顔見るの、好きなんだよね」
カナタさんがにっこり笑う。自分だって、一日働いて疲れてるはずなのに。
このペンダントだって、私がじっと見てたのを覚えてて、昨日の夜のうちに注文してくれたんだ。
いい人だなあ、カナタさんは。かっこいいし、大人だし、優しいし。
どうして、カナタさんを好きにならなかったんだろう。
っていうか、なんで、私はレイのことが好きなんだろう。

