男は、自分でドアの取っ手をつかむと私をおぶったまま中へ入った。
つんとする消毒液のにおいがした。
「降りて椅子に座ってろ」
男がしゃがんだ。私は何も言わずに背中から降りた。椅子にちょこんと腰掛ける。
男は戸棚をあさっている。まるで何もなかったみたいに普通の顔してる。
多分、この人にとっては本当に事故みたいなものなんだろうな。
だけど、私にとっては、正真正銘のファーストキス。絶対に忘れられない。
男がチッと舌打ちをした。瞬間的に体がびくんとした。心を読まれたのかと思った。
「どこにあるんだ、消毒液は」
「私も探すよ」
立ち上がろうとすると、男にぎろりとにらまれた。
「お前は座ってろ。怪我してるんだから」
ぶつぶつ言いながら棚の中を探っている様子は、ちょっとかわいらしかった。
私は、消毒液探索にあけくれている男をじっと見つめた。
まだ心臓がどきどきしてる。
どうしてこんなにこの人の一挙一動が気になるんだろう。全然目が離せない。
もしかして・・・・・・。
私、この人のことが、好き、なのかな。
つんとする消毒液のにおいがした。
「降りて椅子に座ってろ」
男がしゃがんだ。私は何も言わずに背中から降りた。椅子にちょこんと腰掛ける。
男は戸棚をあさっている。まるで何もなかったみたいに普通の顔してる。
多分、この人にとっては本当に事故みたいなものなんだろうな。
だけど、私にとっては、正真正銘のファーストキス。絶対に忘れられない。
男がチッと舌打ちをした。瞬間的に体がびくんとした。心を読まれたのかと思った。
「どこにあるんだ、消毒液は」
「私も探すよ」
立ち上がろうとすると、男にぎろりとにらまれた。
「お前は座ってろ。怪我してるんだから」
ぶつぶつ言いながら棚の中を探っている様子は、ちょっとかわいらしかった。
私は、消毒液探索にあけくれている男をじっと見つめた。
まだ心臓がどきどきしてる。
どうしてこんなにこの人の一挙一動が気になるんだろう。全然目が離せない。
もしかして・・・・・・。
私、この人のことが、好き、なのかな。

