きみに会える場所~空の上ホテル~

部屋の真ん中くらいで着替えたのは確かだった。

・・・・・・。

私はさっき開けたロッカーの隣から順に開けて行った。二つ目で当たりだった。

私の手提げと脱いだ服がちんまりと収まっていた。

よかった。

一応手提げの中を確かめる。うん、手帳も入ってる。

私は服を手提げの中に押し込めて肩からさげると、ロッカーの扉を閉めた。

ガシャン。

思ってたよりずっと大きな音が響いた。


ロッカーって開ける時より、閉める時の方が音が大きいんだ。

ロッカーの扉はあと二つ開いたままになっていた。夜にあと二回もあんな音立てたら、うるさいよね。

ロッカールームの鍵はあいてるんだから、明日の仕事の合間にここへ来てロッカーの扉を閉めればいい。・・・・・・うん、そうしよう。

何か、私にしては冴えてるかも。今日一日いろんなことがあったからかな。

私は電気を消してロッカールームを出ると、そっと爪先立ちで廊下を歩いた。