きみに会える場所~空の上ホテル~

カチャリ。

わずかな音をたてながら、ドアノブが回った。鍵はあいてた。

ドアが開く時に、キイッという音がした。私は首を縮めて、そのままの姿勢で立っていた。

しばらく待ったけど、誰もやってこなかった。

私はほっと息をついて中へ入った。


ええと、確かこの辺だったかな。

ずらっと並んだロッカーの真ん中辺りを開けた。薄暗くてよく見えない。


私は誰かに発見されるかもしれないとびくびくしながら、ドア横にある電気のスイッチを入れた。


まぶしい。

薄暗い廊下に目がなれていたので、ちかちかした。

さっき開けたロッカーには何も入ってなかった。

うーん、どこだったかなあ。私は横一列に並んだロッカーをじっと見つめた。

トランプの神経衰弱みたいだな。私はふふっと笑った。