管理室、管理室・・・・・・。
私はドアのプレートを見ながら廊下を歩いていた。
「あった」
よかった。もう夜も遅いのに見つからなかったら、どうしようかと思った。
私はドアを開けて中へ入った。
「あれー、美緒ちゃん。どうしたの?」
いすをくるりと回してカナタさんがこっちを見た。いつものようにボタンを上から三つくらいはずしたシャツをだらんと着ている。
「サキさんが必要なものは注文しておくといいって教えてくれたんです。・・・・・・カナタさんは何でここに?」
「おれ? おれは帳簿整理と本日の報告書作成。一応支配人だからね」
うーんと大きくのびをする。シャツからのぞく肌は女の人みたいに白くてなめらかだった。私はあわてて目をそらした。
いつも思うけど、カナタさんて無防備すぎ。こっちが赤面しちゃう。
「ん、何、美緒ちゃん? 男の色気感じちゃった?」
そのくせ妙に鋭いし。
「別にそんなんじゃありません。もう一個くらいシャツのボタン、留めたほうがいいんじゃないかと思っただけです。支配人なんだし」
カナタさんは確認するように自分の胸元を見た。
「いいじゃん、これで。お客様の前ではちゃんとしてるよ、おれ」
「まあ別にどっちでもいいです」
私はため息まじりに答えるとパソコンの前のいすに座った。さっきノートで見た言葉を書いた人と同一人物とはとても思えない。
「うわ何その冷たい言い方」
カナタさんは口元に手をあてて大げさに驚いてみせたけど、私がスルーしたのであきらめて作業に戻った。
私はドアのプレートを見ながら廊下を歩いていた。
「あった」
よかった。もう夜も遅いのに見つからなかったら、どうしようかと思った。
私はドアを開けて中へ入った。
「あれー、美緒ちゃん。どうしたの?」
いすをくるりと回してカナタさんがこっちを見た。いつものようにボタンを上から三つくらいはずしたシャツをだらんと着ている。
「サキさんが必要なものは注文しておくといいって教えてくれたんです。・・・・・・カナタさんは何でここに?」
「おれ? おれは帳簿整理と本日の報告書作成。一応支配人だからね」
うーんと大きくのびをする。シャツからのぞく肌は女の人みたいに白くてなめらかだった。私はあわてて目をそらした。
いつも思うけど、カナタさんて無防備すぎ。こっちが赤面しちゃう。
「ん、何、美緒ちゃん? 男の色気感じちゃった?」
そのくせ妙に鋭いし。
「別にそんなんじゃありません。もう一個くらいシャツのボタン、留めたほうがいいんじゃないかと思っただけです。支配人なんだし」
カナタさんは確認するように自分の胸元を見た。
「いいじゃん、これで。お客様の前ではちゃんとしてるよ、おれ」
「まあ別にどっちでもいいです」
私はため息まじりに答えるとパソコンの前のいすに座った。さっきノートで見た言葉を書いた人と同一人物とはとても思えない。
「うわ何その冷たい言い方」
カナタさんは口元に手をあてて大げさに驚いてみせたけど、私がスルーしたのであきらめて作業に戻った。

