サキさんが肩をすくめた。
「カナタとは長いつきあいだけど、ちゃらんぽらんなのかまじめなのか、いまいちわかんないのよね。まあ、読んでおくとためになると思うわ。それじゃ」
「あっ、サキさん」
思わず呼び止める。
「レイに確かめたよ。エレベーター前のこと。レイの言ってることよくわかった」
言葉をかみしめるように話した。
「そう。・・・・・・でも本当はそんなことしてほしくない、のよね?」
サキさんもカナタさんも、ここにいる人は鋭いなあ。・・・・・・レイ以外は。
サキさんの顔を見たら気が抜けてべそべそ泣いてしまいそうだったから、ノートの表紙を見ながら淡々と話した。
「うん。彼女でも何でもない私がそんなこと思うのはおこがましいってわかってるけど。だけどレイは絶対に今のまま変わらない。だからこの件についてはもう何も考えないようにする」
考えてもつらくなるだけだ。意識からシャットアウトしてしまえばいい。外国じゃ、キスなんて挨拶だ。たいしたことない。
「カナタとは長いつきあいだけど、ちゃらんぽらんなのかまじめなのか、いまいちわかんないのよね。まあ、読んでおくとためになると思うわ。それじゃ」
「あっ、サキさん」
思わず呼び止める。
「レイに確かめたよ。エレベーター前のこと。レイの言ってることよくわかった」
言葉をかみしめるように話した。
「そう。・・・・・・でも本当はそんなことしてほしくない、のよね?」
サキさんもカナタさんも、ここにいる人は鋭いなあ。・・・・・・レイ以外は。
サキさんの顔を見たら気が抜けてべそべそ泣いてしまいそうだったから、ノートの表紙を見ながら淡々と話した。
「うん。彼女でも何でもない私がそんなこと思うのはおこがましいってわかってるけど。だけどレイは絶対に今のまま変わらない。だからこの件についてはもう何も考えないようにする」
考えてもつらくなるだけだ。意識からシャットアウトしてしまえばいい。外国じゃ、キスなんて挨拶だ。たいしたことない。

