きみに会える場所~空の上ホテル~

中から腕を引っ張られた。私の後ろでバタンと門が閉じた。

カナタさんに抱きすくめられていた。

「カ、カナタさん?!」

私の声はうわずってた。

「ごめ・・・・・・、美緒ちゃん、ちょっと休ませて」

カナタさんの体はびっくりするくらい冷たかった。

さっき果樹園で横になってた時はこんなじゃなかったのに。

・・・・・・もしかして、分身とかしちゃったから?! どうしよう、私のせいだ。 

「ごめんね、カナタさん」

私はぎゅっとカナタさんを抱きしめた。

ごめんなさい。子供で、迷惑かけてばっかりでごめんなさい。

せめて私がカナタさんの体をあっためるから。

私はカナタさんにぴったりと貼り付いていた。