みるみるうちに列は短くなって行き、俺達はやっと動き出した。





どうせ、残りくじやし。





「じゃ、行こっか。宙。」





「うん!あ、ハルくん。




くじを引いたら、さっきの場所に戻ってきてね~!」





そう言うと、2人は列の最後尾にならんだ。




さてと。




俺も並ぶか。





俺は、唯一大阪からきたし、別に友達とかもおらんから、部屋はどうでもいい。





思いながらラストのくじを取り、開いた。




「お、108号室?」




1番広場とかに近い部屋だ。




ラッキー!




一方、女子は?



「キャー!奏ぇー!あたし達一緒の部屋だよーっ!!」





「やったな!安心したぞ!」





おぉ、一緒の部屋になったんや!




スゲー!




奇跡っておこるもんやねんなぁ…





そう思いながら、俺は集合場所に向かう。




が。




ドンッ!





「わ、すんませ…」





謝りながら顔をあげると、そこでは女子の大群が背を向けてキャーキャー言っていた。




!?????!





何事!?





よく見ると、真ん中で男子が捕まっている。




どうやら、この男子に群がっている女子らしい。





凄いモテようやな…。