「何すんのよっっ!痛いじゃないっ!!」



……女子の声やな…




「うるさい。悪いのは光山 愛菜、お前とその子分だろ。それに痛くしているんだから痛いに決まってんだろーが。」




…この声…この喋り方…奏?



それに、噂をすれば光山 愛菜??



俺は前の人に隙間を作ってもらい前に入った。



やっぱり…。奏と光山や。



…?奏、怒ってる?



「お前らいい加減にしろよ。宙が今どんなに苦しんでいるかも知らないくせに。」




「はぁ…??何の話?わけわかんないだけど。」



「とぼけんな!お前が宙を突き落としたんだろ!?」



瞬間、野次馬達が騒ぎ出す。



「え…本当なの?」「怖ーい…」



「は?ちょっと押したぐらいで大げさなんだよ!それに元々あいつが悪いんだから。」



「何…言ってんだよ。もしかしたら宙死んでたかも知れないんだぞ!!?宙は何も悪くない。」



…ほんとウゼェな、光山。



「あんな奴が拓斗様と付き合ってるのが悪いんだよっ!」



「はぁ!?あの二人は相思相愛だろーが。そんなことも分かんないくせに“拓斗様大好き”とか言うな!」



「お前なんかには関係ないでしょ?あーぁ、本当に死ねばよかったのにー…アハハッ☆」



「は?」



やばいっ!奏がキレたっ!



ビンタならまだしも、今度はグーやん!!?



ナンパ男をぶっ飛ばす奴やで!!?



それこそ奏の方が立場悪なってしまう。



止めなっ!!



前に出た瞬間。



「米原、やめろっ!!!」