立花と阪下が声を揃えて驚く。
「どういう事だよ…」
そっか…
阪下は知らないんだよな…
宙のいじめのこと。
立花は、同じクラスだから気づいてたかも知れないけど…
「宙は…女子のなかで、いじめられてたんや。」
「え?何で…っ…」
阪下はほぼパニックだ。
「ちょ、待って。
全く話が見えねーんだけど。
どういうこと?…」
立花も口を挟む。
そこで、奏たちは全てを説明する事にした。
「あんな…
宙は、結構前から…
上履き隠されたり、ノートや教科書に落書きされたり、いじめをうけててん。」
2人が絶句する。
「本人は…奏たちに心配かけないように、って隠してたんだけどな。
特に阪下には。」
「え?」
「阪下、明日試合があるじゃん。
その試合…一生懸命レギュラーとったんだろ?
だから…それを壊したくないって。」
「そんな…。何で、宙が…?」
放心状態の阪下。
「お前と…付き合ってるからや…。」
陽輝が呟く。
「宙…笑ってたじゃん…」
「拓斗…。
拓斗はサッカーの特待生で有名やし、見てわかるようにファンが一杯おるやろ?
…まぁ、俺や颯も、ファンは一杯おるみたいやけどさ…
俺らは付き合ってないやん?
けど、拓斗は宙と言う彼女がおる。
宙は、ラクロスやってるけど…
拓斗ほど有名やないし、普通の一生徒やろ?
だから…そんな普通の宙と、有名なえっと…"拓斗様"と付き合ってるなんか、
ふざけてる…って女子たちは思ってるみたいや。」
「それにさ。
みんなの前では笑顔にしてるけど、宙だって泣きたいときもあるよ。
甘えたい時も頼りたいときも。
だから…表面だけの宙をみるなよ…。」
宙は…
皆に笑顔しか見せないから。
自分を守るためかもしれないけど、
宙の性格状、“皆に心配をかけたくない”ためだろうなぁ……。

