あたしは、あれから輝先輩のことを諦めた。

輝先輩がいても、輝先輩のほうを見ないようにして。

輝先輩がいても、

輝先輩いるよ、って誰かにいわれても、

あたしは決して輝先輩のほうを見なかった。

怖かった。

輝先輩を見たらまた輝先輩のことを好きになってしまいそうで。

あたしがそんな態度をとるようになったからか、

次第に輝先輩の話題を出される事はなくなっていった。

そのほうがありがたかった。

輝先輩の話題を出されたら、嫌でも輝先輩のことを思いだしてしまうから。


あたしが、輝先輩を諦めてから、2ヶ月がたった―――。