――昼休み。

あたしは羅那を連れて図書室にいた。

「やっぱ帰ろうよ~」

「だめにきまってるじゃん」

早くも逃げ出しそうなあたしの腕を掴む羅那。

なぜなら今からテル先輩とお話をしにいくからです。

「いい?普通はカップルならもっとこう…なんかあるのよ!!」

手をつかいながらそう言う羅那。

うん。わかってるよ。

あたしもそう思ってたもん。

「だからね、いってらっしゃい」

羅那は手をふって、図書室の外を指さした。

図書室を出ると踊り場にでて、そして給食当番から帰ってくるはずであろうテル先輩が階段からかけあがってくるはず。