「えーと、井上、さん」 「は、はい…」 名前、よばれちゃった…。 テル先輩に名前呼ばれただけなのに、ただそれだけなのに、自分の名前が好きになった。 なんてあたしが少し感動していると、テル先輩が口を開いた。 「告白、いいよ」 「は……?」 え、ちょっと待って。 「つきあおっか」 「は、はい…?」 え、え、 「それじゃ」 「あ、はい」 そういってテル先輩はほかの3年の男子たちと図書室から離れていった。