「とりあえず、マイルが持ってきた問題をどう片付けていくかだな。」

「そうねぇ。」

宿屋の部屋にあった備え付けのコーヒーをすすりながら考える。

コーヒーは何故か勝手にマイルが淹れていた。

「ちょっとちょっとぽこさん、国軍のやつは早めに頼みますよ!」

「うんわかってるって。」

国軍に睨まれると旅しづらくなるし
優先順位を上げざるをえない。

「やっぱり国軍の依頼が先で、あとはイルル絡みだし優先順位下げるかなぁ。」

イルル絡みは、
身から出た錆ってところもあるし…。

「全く手を打たずってのもマズイかと。」

「国軍のお偉いさんの子とかどうしようもないだろ。」

「そのとおりかもしれないんだけど、理由もなく喧嘩するトシでもないし。」

イルルを年齢で判断できるとは思えないが
ナターシャさんが言うのなら
そうなのかもしれない。

俺はあのブラック企業に入社してからのイルルしか知らないしな。