「少し警戒されてるみたいなんだが…。」

リーヴェが小屋の陰から
鉱山の入口を見てきた。

「見張りが2人くらいだな。」

前回来たときも不思議だったんだが…。

「この鉱山は何が出るんだ?」

イルルとリーヴェが驚いたような顔をして
2人で顔を見合わせた。

「考えたこともなかったな。」

「ガキの頃に銀が出るって習ったような。」

うーん、俺もそんな気がする。

「銀って魔族的に欲しいものだっけ?」

「人狼は銀が弱点らしいが。」

「目的がわからないな。」

凡人が3人寄っても魔族の目的なんて
わかるわけがなかった。

だって俺ら、人間だし。