勇者34歳

そして、イブナクは、ぽつぽつと話始めた。

「魔族狩り、と、覚醒していない勇者で、よく、七罪を倒せたものだ…。弱っては、いたんですけどね。」

イブナクの言葉の字面は喧嘩を売っているが、
声には少しばかり称賛の響きが混ざっていた。

「魔族狩りって、ああいうの、狩る職業なんじゃないのか?」

俺は、少し
イブナクの言葉が引っ掛かったので
聞いてみた。

「魔族狩りは、どっちかというと、魔界の気に当てられて、凶暴化した魔物や、中級程度の魔族を狩ることが多い。」

「じゃあ、イブナクさんは?」

リーヴェがイブナクに聞く。

「悪魔狩り。上級魔族や七罪と戦うのが仕事。」

「即ち、同じ魔族狩りでも、悪魔狩り>魔族狩りという力のランク分けがあるってことか。」

リーヴェが、
イブナクの言葉をわかりやすくまとめてくれた。

「傲慢のサキが、弱ってたっていうのは?」

「傲慢のサキは、弱っていたんだ。」

それじゃ、説明になっていない。

そう思ってイブナクを見ると、
イブナクも自覚しているらしく、
言葉を選びながら、ゆっくり話し出した。