勇者34歳

「あなたの、アザ。嫌な感じがするのよね。」

傲慢のサキはそう言って、
俺から注意を逸らしてくれない。

攻撃の気配を察して、
俺はレグナくんを地面に降ろした。

傲慢のサキは
前準備の詠唱もなしに
小さめの青い炎の塊を作り出し
ぽこぽこと投げてくる。

完全に遊ばれているが、
俺は避けるので精一杯だ。

銃の安全装置を
解除するところまではできたが、
狙いを定めるところまではやらせてくれない。

ただの人間よりも脆弱だというのが
本当だとしたらやらせる気もないだろう。

本当に人間よりも弱いかなんて、
知らないけど!

しかし、避けるのも限界になってきて
とうとう炎に焼かれると思ったその瞬間。

黒い影が飛び出し、炎を切り刻んだ。

「ラウザ!」

「呆けてないで、撃てっ!」

ラウザが俺の正面に陣取る。

「ディバイン・アロー!」

レグナくんが光の矢を放つ。

「目障りな天使ね。あなたから片付けちゃおうかしら。」

傲慢のサキは凄絶な微笑みを浮かべると、
ターゲットをレグナくんに変えた。

レグナくんは今、動きが鈍いのに!