俺はイルルが生きていて、
ぶつぶつ言っているのを確認すると、
上を見上げた。
壊れたのは宿屋のベランダだけで
客室は大丈夫そうだ。
ラウザと、魔族がどうなったのかはわからない。
俺はイルルを見た。
こりゃ、歩けそうにはないな…。
俺はイルルを背負う。
「…一人で歩ける。それに、魔族を逃がす気か?」
どうやらイルルは
子供扱いされて拗ねているようだ。
イルルが言っていることは
わかってるけど魔族やラウザよりは
イルルの治療のほうが先だ。
早くナターシャさんにみせないと。
宿屋の入口が騒がしいが、
俺は構わずイルルを背負って
宿屋へ入ろうと思った。
が。
「なんだなんだこの男は!」
「宿屋のベランダが崩落してきたぞ!」
「こいつが犯人だ!捕まえろ!」
「魔法を使うかもしれないわ。口を塞いで!」
学園都市の人々が魔族を確保していた。
「ちゃうねんちゃうねん、ワイがやったんやない!ワイは違っ…モゴモゴ…ムーーーッ」
魔族は必死に抵抗していたが
あっさりと口を塞がれてしまった。
なんていうか、常識的に考えるとさ。
宿屋のベランダが破壊されて、
その近くを全裸の男が歩いていたと仮定しよう。
どう考えても犯人扱いは
確定的に明らかなんじゃないのかな。
真犯人は、ラウザってことになるんだろうけど
俺も、もうこの魔族とは関わりたくないし
敢えて真犯人を教える必要はないと思って
人々の隙間を通って宿屋に入った。
イルルを背負ったまま、部屋に戻る。
ぶつぶつ言っているのを確認すると、
上を見上げた。
壊れたのは宿屋のベランダだけで
客室は大丈夫そうだ。
ラウザと、魔族がどうなったのかはわからない。
俺はイルルを見た。
こりゃ、歩けそうにはないな…。
俺はイルルを背負う。
「…一人で歩ける。それに、魔族を逃がす気か?」
どうやらイルルは
子供扱いされて拗ねているようだ。
イルルが言っていることは
わかってるけど魔族やラウザよりは
イルルの治療のほうが先だ。
早くナターシャさんにみせないと。
宿屋の入口が騒がしいが、
俺は構わずイルルを背負って
宿屋へ入ろうと思った。
が。
「なんだなんだこの男は!」
「宿屋のベランダが崩落してきたぞ!」
「こいつが犯人だ!捕まえろ!」
「魔法を使うかもしれないわ。口を塞いで!」
学園都市の人々が魔族を確保していた。
「ちゃうねんちゃうねん、ワイがやったんやない!ワイは違っ…モゴモゴ…ムーーーッ」
魔族は必死に抵抗していたが
あっさりと口を塞がれてしまった。
なんていうか、常識的に考えるとさ。
宿屋のベランダが破壊されて、
その近くを全裸の男が歩いていたと仮定しよう。
どう考えても犯人扱いは
確定的に明らかなんじゃないのかな。
真犯人は、ラウザってことになるんだろうけど
俺も、もうこの魔族とは関わりたくないし
敢えて真犯人を教える必要はないと思って
人々の隙間を通って宿屋に入った。
イルルを背負ったまま、部屋に戻る。

