「朝からうるせー。」

イルルが起きた。

イルルの変化はわかりやすかった。

「イルル…、そんなに小さかったっけ?」

「は?チビって言いたいのか?しばくぞ。」

そう言うとイルルは体を起こす。

「あれ?」

もっとも違和感を感じたのは本人のようだ。

「変だ、視点が低い。」

イルルはぽてぽてとナターシャさんの横に並ぶ。

明らかにイルルの身長は小さくなっていた。

「ナタ、背ぇのびた?」

「のびてないお、もう32なのよ?イルルが小さくなったんだと思うのじゃが。」

「ば、ばかな?!」

イルルはぽてぽてと俺の横に並ぶ。

「なんかぽこがでっかいな…。」

「でかくなってない。みんな体に違和感があるみたいだが、イルルが重症か…?」

露骨に身長が小さくなったイルルは
レグナくんみたいに可愛いが
素直な感想を言ったら殺されそうだ。

ていうか可愛いとかはとりあえず置いといてだな…。

「イルル、身長が低くなったら刀の長さが合わなくなるよな…バランスとれるか…?」

イルルは急いで帯刀する。

「…むぅ。」

やっぱり刀が少し長いらしい。