いつの間にか
プラーティーン城に戻ってきてたレグナくんは
既に

天使の正装

とか言われている
白くてゆったりした
ずるずると丈が長い服を着ていた。

俺も改造軍服に着替え終わって
会場で生誕祭の開始を待つ。

既に料理がおいしそうなニオイを
ところ構わず大放出していて
俺の腹が空腹の四重奏を奏でている。

この料理、イルルとリーヴェにも
食べさせられたらいいのだが…。

表立って
ナターシャさんの誕生日を
祝えなくなったイルルは
口には出さないものの
捨て猫みたいな目をしていた。

というか、
表立って仲良くしていた結果が先の誘拐事件だ。

確かに後ろ楯も何も無いイルルが
公式にナターシャさんの友人を名乗るのは
色々な意味で危険なのだろう。



今ごろ
しょぼくれて
ふてくされている
イルルのそばに
リーヴェを置いてきたのは正解だった。

リーヴェは
イルルを直接的に慰めたりはしないだろうけど
無理矢理α波を出力させていると思う。