「じゃあちょっと探しとくよ。」
イルルから返事はないけど
聞いててくれたってことにして
部屋を出た。
時々すれ違う従業員に
…ていうより使用人のほうが
それっぽい言い回しな気がするけど
天使の行方を聞くと
だいたいはあっさりと教えてもらえたが
渡り廊下で
空へ飛び去ったと聞いて
追跡をあきらめた。
俺に、羽、ないし。
生物学上の越えられない壁に
うちひしがれつつ
イルルの病室に戻ると
店に並んでいるようなローブが
だいたいできあがっていた。
「作ってたのってローブだったのか?」
少し短い気もするけど。
「うん。あとは聖水を使ってオシマイ。」
イルルが答える。
「レグナは?」
リーヴェに聞かれた。
「空に逃げられちゃ、追えるものも追えないんでな。」
「じゃあレグナに関しては待ちだな。ぽこさん、ローブに祝福してくれ。」
聖水を使って決められた手順を踏むだけなんだが
どうやら錬金術師にしかできないらしい。
何年か前、
イルルに手順を教えてやらせてみたが
ただの服以上にはならず
結局俺がやり直したことがある。
祝福が終わると
少し防具としての強度を増したようで
レグナくんから感じる気配と
似たような雰囲気のローブになった。
イルルから返事はないけど
聞いててくれたってことにして
部屋を出た。
時々すれ違う従業員に
…ていうより使用人のほうが
それっぽい言い回しな気がするけど
天使の行方を聞くと
だいたいはあっさりと教えてもらえたが
渡り廊下で
空へ飛び去ったと聞いて
追跡をあきらめた。
俺に、羽、ないし。
生物学上の越えられない壁に
うちひしがれつつ
イルルの病室に戻ると
店に並んでいるようなローブが
だいたいできあがっていた。
「作ってたのってローブだったのか?」
少し短い気もするけど。
「うん。あとは聖水を使ってオシマイ。」
イルルが答える。
「レグナは?」
リーヴェに聞かれた。
「空に逃げられちゃ、追えるものも追えないんでな。」
「じゃあレグナに関しては待ちだな。ぽこさん、ローブに祝福してくれ。」
聖水を使って決められた手順を踏むだけなんだが
どうやら錬金術師にしかできないらしい。
何年か前、
イルルに手順を教えてやらせてみたが
ただの服以上にはならず
結局俺がやり直したことがある。
祝福が終わると
少し防具としての強度を増したようで
レグナくんから感じる気配と
似たような雰囲気のローブになった。

