勇者34歳

「こっちも命かかってるから無理なときもあるだろうけど、できれば生け捕りがいいなぁ〜。」

デルフさんののんきそうな声がする。

「善処しますよ。彼らを裁くのは法であるべき。」

ナターシャさんの
その言葉に
スティール大尉とジョーンズ大佐が同意する。

ていうか
デルフさんが警備隊なのは
指令室にいる2人のお偉いさんにばれてるんじゃないの…?
別に俺には関係ないけどさ。

眺めていると
うまいこと銃を持った兵士が
山賊を
一定の距離を開けて囲んでいる。

「囲みました。」

「了解。」

ナターシャさんが指令室を出た。

「レグナくん、俺も行ってくる。イルルを頼む。」

レグナくんにイルルを頼み
俺もナターシャさんに合流した。

「イルルについててってお願いしたけど?」

ナターシャさんが
怒ったような声で
俺に話しかける。

「俺も見届けなきゃいけない気がして。」

「そう?好きにしたら。」

ちょっとツンツンしてるのは
緊張感からかな。