「なんか賑やかにやってるなぁ。」

デルフさんが
プラティナム軍に紛れ込んでいた。

意外と、普通の軍服が似合う。

「そういえば作戦会議のときどこに隠れてたんですか。」

「机の下。」

なんというか、
間違いなくイルルのサカヅキの兄だった。
行動の、子供っぽさが…。

デルフさんも銃が扱えるので
狙撃班で、かつ、ナターシャさんの護衛だ。

「天使の…レグナくんだっけ?イルルの場所を把握してるの。」

デルフさんが俺たちに確認する。

「そういえば連絡がないな…。」

レグナくんのことも心配になってきた。

『ぼくは生きてますよ。捕まってもいません。』

リーヴェの横に置いてあった機械が
レグナくんの声を届ける。

『イルルさんも見失ってません。ただ、山賊の頭領が近くにいて、あまり近くからは観察できないんです。』

なかなか厄介な状況だな。

「イルルは生きてる?」

『生きてるようには見えます。』

「レグナくんの現在地は?」

「山小屋の上空です。周りは…トラップだらけですね。」

「山小屋ね。ひとつしかないな。」

リーヴェが地図から場所を割り出した。

「きついだろうが、そのまま監視を頼む。」

『はいはい。』

それから、レグナくんは黙った。