…。

……。

なんかケツが冷たくて目が覚めた。

湯船に浸かったまま寝落ちしたようだ。
疲れてたのだろうか…?

バカなことを考えた。
疲れてないわけがない。

今日は休憩するか…。

冷たくなった湯船から上がる。

こりゃ風邪引きコースかな。

錬金術師をやっていたときも
会社に散々こき使われたけど

勇者になったらなったで
ブラック企業もびっくりなくらい
色んなことをやらされる。

服を着て部屋に入ると

「長い風呂だったな。」

リーヴェがだるそうに俺に言った。

「次はイルルだったな。」

きゅぽん。
ずずずずずずぎゅー。

あれ?
変な音するぞ?

風呂場を見ると
イルルが風呂桶の栓を抜いていた。

「ちょ、おま、俺が入った風呂は汚いってか!?オマエは思春期の娘か?!」

「あんな水風呂入れるかコノヤロー!」

…。

…そうでした。てへぺろ。

「てへぺろじゃねーよ!」

怒濤の一週間を過ごして
なお元気が有り余ってるようにしか見えない。