勇者34歳

「ジャッジメント・モードライトニング!」

天使の少年が魔法を唱える。

器用に魔族にだけ、稲妻が命中した。

「ほぇ〜、すげぇなコイツ。」

イルルは感心している。
俺も感心してるけど。

「縛!」

少年魔法使いも魔法を唱えた。

「それでワシを縛ったつもりなんか?」

魔族には効いていない。

「イルル、オレを守れ!」
「イルル、ボクを守って!」

「おうよ!」

リーヴェとナターシャさんが
精神集中に入る。

「危ないわよ!」

女戦士が助太刀に来てくれた。

イルルは刀を正眼に構え、魔族の出方をうかがっている。

うーむ、俺のパーティーメンバーは
後衛が多いな。

俺はイルル達と少し離れた場所から
銃で魔族を狙う。

頭をぶち抜くか、
足だけぶち抜いて話くらいは聞き出すか?

いつかは
魔族や、ヒトを殺す日も来るだろうけど
それは今なのか…?