「町民にも偽勇者について聞いてみないとな。」

そりゃそうだろう。

「で、それはナターシャさんとぽこさんが適任だな。」

「確かにイルルには厳しそうじゃのぅ。」

他人と関わらせたら
トラブルしか起こさないしな。

「偽勇者達の素行だけ聞けば、この町では人気もあると思う、偽勇者とか言うなよ。」

…言われてみればそのとおり。

リーヴェは、イルルのほっぺたを
むに〜っと左右に引き伸ばして
イルルを起こした。

「で、イルルは正規兵の見回りについていってくれ。明日一日中だ。」

「ぅに、おk。」

おいおい、イルルを正規軍に引き渡すようなもんだぞ?

「本当にそれ、大丈夫か?」

「ルルとか名乗っとけばいい。非常識な童顔だからバレない。」

イルルの顔を少し見る。

「…14〜5歳ってとこか。」

「失礼な!」

イルルが怒ったようだが、気にしない。