〜香音 Side〜

今日の私はなんだかドキドキしている…
新しい制服に身を包み鏡の前でクルッと一回り

「…がんばろっ♪」

鏡に映る少し大人になった自分にそう呟いていた…

「香音〜悠斗くんが待ってるわよ、早くしなさい」

「あっ、は〜い今行く!」

ドタドタドタ バタバタバタ

「おはよう、お母さん!じゃあ…行って来るねっ」

「おはよう。気をつけて行くのよ〜いってらっしゃい、高校生♪」

「ヘヘッ…行ってきま〜す!!」

そう、私は今日から高校生になるんだ…
玄関のドアを開けると家の前で、自転車に乗ってる悠斗を見た
悠斗は私の幼なじみ…

「おっはよ〜悠斗!」

「…はよ。ほら、早く行くから後ろ乗れよ」

私は「うん」と言って悠斗の自転車の後ろに乗った。
悠斗は目をこすりながら眠そうにしている…そんな悠斗に「毎朝ありがとう」と小声で言った

「ん…なんか言ったか?」

「ぅえ!?なんでもない…」

「そっか。んじゃ、とばすからしっかり掴まってろよ」

「分かった!」

''しっかり掴まってろよ,,
この言葉を聞いて…本当はずっと悠斗に掴まっていたい
そして、一生離さないでいてほしい。
だって私は、悠斗が…初恋の相手だから