嘘吐きなその唇で




BGMの轟音きつくても、はっきりと聞こえたよ?雅哉さん。



私は雅哉の足を思い切り踏みつける。



「っ、……てめっ」



『馬鹿な人に馬鹿って言われたくないんですけど』



「……あのなぁー、」



呆れたようにため息をつく雅哉。



「灑良、アームの先を見ろ」



『そうね。アームの先のつめが下を向いてるし、アームが閉じていないから緩いわね』



ニコッと笑うと、雅哉は口端をヒクッと上げた。