嘘吐きなその唇で




ちょっ、触るな。



私の頬で遊ぶな。



てか、朝比奈“先生”?



それ、何て言うか知ってます?



俗にセクハラって言うんですよ?



セ・ク・ハ・ラ!



『誰でもいいのでせんせーい。この変態を校内から追放して下さーい』



怠そうに言葉を吐き出せば、彼はクスリと笑みをこぼし、摘んでいた頬を離した。



「灑良さんったら、照れちゃってぇー」



『照れてねぇーし』



私は間髪を入れず否定した。