嘘吐きなその唇で




「そんなに見つめられると、“先生”でも照れちゃうなぁー。灑良さん」



口元に妖艶な笑みを浮かべる彼。



この人は一体何を言っているんだ。



もう二の句が継げない。



「まぁ、可愛い女子高生に見つめられるのは大歓迎ですね」



『……教師っていう自覚あります?変態じみた発言は慎んで下さい』



――朝比奈“先生”。



にっこりと最高の効果音を付けながら微笑む。